遊就館についての感想 [活動紹介]

通訳・翻訳課程の皆さんへ
 
  5月5日、単独で靖国神社の敷地内にある「遊就館」を回ってみました。中の展示などは、いわゆる戦争博物館といったもので、古代日本から第二次大戦中に使われた武器、各会戦に関する説明などが展示されてました。特に印象的だったのは、戦中に若くして命を散らした特攻隊員がしたためた遺書でした。内容の多くには、親族への感謝、友への思い、など涙なくしては語れないものが描かれていました。もし自分が同じだったら、あんなに晴れ晴れとした気持ちで出撃できるかどうかは分かりません。

  現在のような生活がおくれるのも、戦中の方々の尊い犠牲のもとに成り立っているわけです。しかし、忘れてはならないのは、旧日本軍が殺害した人数は軍人、非戦闘員を含めゆうに1900万人に及び、ナチスが虐殺した人数に匹敵していることです。一方で全国メディアでは8月に被害者感情丸出しな原爆関係の番組を流していますが、日本の罪に触れてきたとしても従軍慰安婦、秋田県大館市の花岡事件慰霊祭について取り上げるくらいにとどまっています。肝心の1900万人に関する情報はどこに行ったのでしょうか?

  現在は確かに「平和」に見えるでしょう。しかし、現在でも世界中のどこかで不条理にも命を奪われている人がいます。自分の国さえ血を流さばければそれでいい、という「一国平和主義」を貫いてきた日本が決断を迫られる日が、必ず来るでしょう。

九嶋 亨
コメント(0)  トラックバック(0) 

コメント 0

コメントの受付は締め切りました

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。