アメリカの貧困と肥満問題 レジュメ [合宿・勉強会関連]

みなさんこんばんは。

小野尾です。
アメリカの貧困と肥満問題(タイトルが少し変わりました)ができたので、送りたいと思います。

よろしくお願いします。

小野尾

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小野尾 光平
アメリカにおける貧困と肥満問題

☆アメリカ国税局による貧困の定義
→4人家族で世帯年収が2万ドル以下の世帯
※その家庭の子供を「貧困児童」とする。
2005年度のアメリカ国内貧困率は12.6%、うち18歳以下の貧困児童率は17.6%(約6人に1人)。2000年から2005年の間に11%上昇した。5年間で新たに130万人の貧困児童が増えた計算になる。
※2010年度の国内貧困率は15.1%で1993年以来最悪の数字。全米で、約4620万人の人が貧困に苦しんでいる計算になる。
※2011年には米国人口の約4700万人(約6人に1人)が貧困状態。

アメリカ州別貧困率(2006年)

・貧困率が一桁の州
順位     州  名    貧困率     備  考

1   ニューハンプシャー   5.4      建国13州
2   ヴァーモント      7.8      北部東部
3   コネティカット     8.0      建国13州
3   ワシントン       8.0      北部西部
5   ミネソタ        8.2      北部中央部
6   メリーランド      8.4      建国13州
7   ヴァージニア      8.6      建国13州
8   ニュージャージー    8.8      建国13州
9   アラスカ        8.9      最北端
10   ハワイ         9.2     太平洋の島
11   デラウェア       9.3     建国13州
11   ユタ          9.3     北西部
13   アイダホ        9.5     北西部
13   ネバダ         9.5     西部
15   コロラド        9.7     西部中央部


・貧困率が平均以上の州
※2006年の貧困率平均値は12.3%
順位    州  名       貧困率       備  考

34   ジョージア        12.6        南部、建国13州
35   カンザス         12.8        中部で中央部
36   ミシガン         13.3        北部で東部寄り
37   モンタナ         13.5        北部で西部寄り
38   ノース・カロライナ    13.8        南部、建国13州
39   ニューヨーク       14.0        建国13州
40   アラバマ         14.3        南部
41   アリゾナ         14.4        南部で西部寄り
42   テネシー         14.9        南部
43   オクラホマ        15.2        南部
44   ウェスト・バージニア   15.3        建国13州
45   テキサス         16.4        南部
46   ケンタッキー       16.8        南部
47   ニューメキシコ      16.9        南部で西部寄り
48   ルイジアナ        17.0        南部
49   アーカンソー       17.7        南部
50   ミシシッピー       20.6        南部


☆貧困が生み出す肥満国民
・ニューヨーク州では公立小学校に通う生徒の50%が肥満児
→安価で、高カロリーの給食・無料で支給されるコーラに加え、家が貧しいと毎日の食事が安くて調理の簡単なジャンクフードやファストフード中心になるため。
                 ↓
一方、裕福な家や地域の子供たちは親が低カロリーで栄養価の高い手作りランチを持たせる。
※ジャンクフード・ファストフード
ジャンクフード(ファストフード)とは、ハンバーガーやドーナツ、ポテトチップス、ポップコーン、ピザなどのことを総称して呼ぶ。安価で手軽なため、幅広い層で親しまれているが、その便利さから特に貧困層の間で人気である。


・このような問題は1966年に始まった無料―割引給食プログラムに起因する。
※無料―割引給食プログラム
5人家族で年収総額が3万1099ドル以下だと割引になり(国から一部補助が出る)、2万1853ドル以下の場合、無料で給食を受けることができる。
→州や学校側は、できるだけお金を使いたくないため、安価なジャンクフードなどを提供する。結果、貧困層の子供たちは肥満になっていく。

無料―割引給食プログラムを積極的に実施している州
ウェスト・バージニア、テキサス、ハワイ、デラウェア、ノース・カロライナ、フロリダ、ルイジアナ、アーカンソー、テネシーの各州。

・フードスタンプでジャンクフードを買う貧困層のアメリカ人
※フードスタンプ
フードスタンプ・プログラムは、低所得者または無所得者が栄養のある食品を購入できるように支援するもの。フードスタンプは現金ではなく、食品購入時に銀行カードのように使用する電子カードとして給付される。フードスタンプは、ほとんどの食料品店(スーパーなど)で使用できる。
一人当たり最大月100ドル相当支給される。

しかし、低所得者や無所得者がスーパーで買うものは、基本的に安くて高カロリーなジャンクフードばかりが現状であり、それにより肥満国民が増え社会問題となっている。

・なぜジャンクフードやファストフードは安価なのか?
→大量生産が可能、非正規労働者、ハンバーガーコネクションなど

・肥満対策
2005年、コネティカット州の議会は砂糖入り清涼飲料水やファストフードの自動販売機を公立の小・中・高校およびその周辺から撤去する決議案を通した。また、同様の案が現在全米17の州で施行されている。



単語リスト
アメリカ国税局 IRS(Internal Revenue Service)
貧困 poverty
世帯 household, family unit
世帯年収 household income
貧困児童 poor children
国内貧困率 domestic poverty ratio, domestic poverty rate
肥満 obesity ※形容詞はobese
肥満児 obese child, fat child
調理 cooking
ジャンクフード junk food
ファストフード fast food
栄養価 nutritional value
無料―割引給食プログラム National Lunch Program
年収 annual salary, annual revenue
補助 aid
貧困層 poverty group, bottom of the pyramid, the poor
高カロリーである be high in calories
ドーナツ doughnut
ポテトチップス potato chips, crisps
ポップコーン popcorn
フードスタンプ food stump
低所得者 low-income earner, low-wage earner
無所得者 people who do not have a job
電子カード electronic card
支給する supply
大量生産 mass production
非正規労働者 non-regular employees
ハンバーガーコネクション hamburger connection
決議案 resolution



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