真珠湾見学報告 [活動紹介]

<通翻課程メーリングリストより転載>

みなさん、お久しぶりです!4年の高木です。

昨日、ハワイから帰ってきました。
ですから真珠湾を訪れた際の感想を書きたいと思います。

僕が真珠湾を訪れたのはハワイ時間の12/8でした。

本当は日本が真珠湾攻撃を行った12/7(ハワイ時間)に行きたかったのですが諸事情があり行けませんでした。真珠湾に着いてみて気づいたのですが日本人ばかりかアジア人すら見当たらずだいぶアウェーだった気がします。お店の対応も現地の方の反応もハワイ滞在期間の中では一番キツかったです。

アリゾナ記念館には映画館や博物館もあり全部回ってきましたが思っていた以上に内容は客観的な印象を受けました。

日本に一方的に非のある内容かと思っていましたが日本人の戦争における技術力、精神力、戦闘力の凄さや日系アメリカ人が受けた差別の内容の詳細も記載されていたので驚きました。

その日の夜はお祭り騒ぎでハワイ全体?かどうかは分かりませんがワイキキはとても盛り上がっていました。

ちょっと考え深かったのは観光客の日本人たちが口を揃えて
「今日は何かのイベントの日なのかな?」、「お祭りがあるみたいだから混ざりに行こう」
と言っていたことです。

何のイベントか知った上での参加ならいいと思いますが無知というのは怖いなという印象を受けました。

他にも色々なお話を職員の方や現地の方から聞いてきたので興味がある方がいれば遠慮なく聞いてください。

アリゾナ記念館でのお土産も買ってきましたので柴原先生のオフィスに置いておきます。現地の子供向け用のパンフレットなども買ってきたので読んでみてくださいね。とても分かりやすかったですよ。

4年 高木 茂樹

***************

高木君

非常に興味深いお話をありがとうございました。

実は私が真珠湾を訪れたのも、偶然ですが同じような
節目の年でした。対日戦勝記念50周年にあたる、
1995年の9月初めなんです。当時勤めていた塾が、
創立10周年とかで、記念の社員旅行を奮発して
くれたんですよ。

でも、免税品店に行く同僚と別れて、真珠湾行きの
バスに乗る柴原なのでした。

ああ、ちなみに8月15日は日本が降伏を「宣言」した日
であって、東京湾に浮かぶアメリカの戦艦ミズーリの甲板上で、
降伏文書の調印が行なわれた9月2日が、正式な降伏=戦争終結の日
となっています。

欧米ではVJ day(Victory over Japanか何かなんでしょうが、
あまりスペルアウトするのは見たことがないです)として
知られています。

あの時は、当時のクリントン大統領が来る直前ということで、
厳戒態勢の中の真珠湾息でした。

ただ、かなり覚悟をしていったのですが、高木君が感じたような
雰囲気は、なぜかあまりありませんでしたね。やはり、真珠湾攻撃の
あった日は、戦勝記念日とは重みが違うということでしょう。

> 観光客の日本人たちが口を揃えて
> 「今日は何かのイベントの日なのかな?」、「お祭りがあるみたいだから混ざりに行こう」
> と言っていたことです。
> 何のイベントか知った上での参加ならいいと思いますが無知というのは怖いなという印象を受けました。

これね、本当に悲しい状況だと思います。臭いものには
フタ、というメンタリティーなのか、戦争について知らない
人があまりにも多いですよね。ちょっと調べていると、
すぐに変わり者扱いです。なぜ、「いけないことを
したから、それについては深く知ることも良しとしない」
というロジックになってしまうのか。

日本国内で過ごすならともかく、この時期にハワイに行く
のであれば、それなりの知識を持っていただきたいです。

よく言われることですが、日本が戦争を放棄しても、
戦争の方では日本を放棄していません。戦争について
知ることなく、なぜ平和を語れるのでしょうか?

通翻の皆さんには、戦争について折に触れていろいろと語って
きました。別に私の特定の考えに、皆さんを染めようとしている
のではありません。ただ、外国語を、特に英語をやろうとしている
人が、戦争について無知なのは、あまりにも危うかろうと
思うんですよ。

どう感じてくれても、皆さんの自由です。でも、事実を
知らない、という状態は見過ごせません。だから先日の
授業でも時間を割いて、真珠湾攻撃についてお話した
わけです。あとはどう考えるかは、皆さん次第です。

とにかくですね、外語大の教員として、

「戦争については、なーんにも知らないけど、英語はペラペラ」

そんな恐ろしい学生を育てたくないです。教え子が
戦場に行くことを食い止めることが、教師の大きな
務めの一つだと思っていますが、しっかり知って
考えて行かないと、思いもよらない事態になりかねません。

こういうことを他人任せにしてはいけないんです。拙くても
自分なりに学んで、考えて、行動して行かないと。

これを読んでいる通翻の皆さんも、「知って、考えて、行動につなげる」
という通翻の方針を、ぜひとも高木君のように体現してくれれば、
と切に願っています。

高木君、ありがとうございました。そして、通翻のみんなも
自分なりにいろいろ知ってみてください。日本と世界の未来は、
みんなが作るんですから。

柴原 智幸
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